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初秋の小池新道を行く (槍ヶ岳-穂高岳を眺める) [山岳]

台風一過の晴天を狙って、小池新道から双六岳(2860m)に登って来ました。
槍ヶ岳を見るために・・・
実は一番好きな山は槍ヶ岳なんです。
学校の行事で、高校1年のとき槍沢から、2年のときは飛騨沢から
槍ヶ岳に挑戦し、
1年のときは悪天のため殺生小屋で3日間缶詰になり、その後下山
2年のときは槍ヶ岳に無事、登頂し、
その後、西鎌尾根を下って双六岳に上ってから
小屋に宿泊しました。
双六岳に登るのは
そのとき以来です。
槍ヶ岳はそれがきっかけで
一番好きな山になったのですが
本格的に山登りを始めてからは
槍なんていうと、ミーハーに思われると思い込み
ずっと隠してきました。(笑)

登山再開のきっかけとなった剣岳には好き嫌いという感情ではなく
熱い想いだけがあるのだけれど・・・

さて、双六岳から槍を眺めたとき
高校時代の甘い想いが、込み上げて来た
・・・ということは無く
刻々と変わる
風景の雄大さ、美しさに
心を打たれ
ここまで登ってきた嬉しさに
思わず Berg Heil !!と叫んだのです。
昔、登ったことのある山を眺め
これまでの人生を”かみ締めようよう”なんて
年寄り臭い考えから再開した登山」なんだけど
そんな考えは吹っ飛び
眼の前の山の姿に感動し
嬉しくて、嬉しくて 感じる
自然への畏敬の念
・・・・・
白馬大雪渓を登ったときにも感じたのだけれど
僕の気持ちは
現役の登山者に戻ったようだ。

そんな気持ちが嬉しくて
山を眺めていることが


楽しくて
楽しくて
仕方ありませんでした。

毎朝5kmの坂道ランニングと
筋トレ
それに、最近知った”くねくね体操”
ずっとずっと続けてきた甲斐がありました.

P1010137双六平_R.jpg
双六台地からの槍ヶ岳

朝小屋を出たとき、前夜の嵐はまだ完全には収まっていなくて
登るかどうか迷ったが
天気予報を信じ
深いガスの中、双六岳に登った
一瞬、ガスが切れ
槍がその姿を見せてくれた。

DSC_9356槍穂連峰from双六岳_R.jpg

DSC_9375双六岳から槍穂連峰_R.jpg

双六岳の頂上についた時
ガスに包まれ、何も見えなかったが
ガスが晴れるまで、ずっと待った。
その甲斐あって
まもなくし、槍穂の山並みが姿を現す。

DSC_9252槍ヶ岳西鎌尾根チングルマ_R.jpg


P1010089_01弓折岳分岐より_R.jpg


P1010125北鎌尾根_R.jpg


DSC_9415槍ヶ岳ナナカマド_R.jpg


DSC_9442槍ヶ岳_R.jpg


P1010200鏡池_R.jpg


P1010202鏡池_R.jpg

夕焼けや、朝焼けにこそ
恵まれなかったけれど
この秋の山行で
現役の岳人として
蘇ったような気が・・・・
次は、来年のGW
雪の剣か、鹿島槍が見てみたい・・・・。

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白馬大雪渓 [山岳]

盆休み、念願の白馬大雪渓を、登ってきました。
およそ40年ぶりです。
後立山連峰の白馬エリア・・・・
小学生の頃、親父に連れられてスキーに来たのは白馬八方尾根だったし
山岳部入部後、直ぐの春山合宿で雪上訓練を受けたのも白馬だった。
その後、白馬岳には何度も何度も登った。
おまけに、学生時代には白馬岳頂上の白馬山荘で夏の間バイトをしたこともある。
けれど
結婚後、とある理由から
白馬岳周辺への立ち入りを妻から禁じられたのである。
我慢の甲斐あって、妻の怒りも薄れて来たのであるが、
去年の秋は、天気が悪く、おまけに残雪が少なく
クレバスだらけになって
白馬大雪渓の通行が禁止
願いは適わなかったのである。
しかしながら、この夏、遂に念願を果たすことが出来た。

白馬岳大雪渓
日本3大雪渓の一つなのだが
近年、地球温暖化の影響か
雪の量が激減し雪渓もだいぶ小さくなってしまった。
この分では、秋の通行禁止が常態化するかもしれない。
GWは、雪崩と落石の危険が大きい。
ということで、なんとしてでも
この夏
登ってみたかったのである。

P1010014白馬尻_fi.jpg
白馬尻の小屋

白馬尻について驚いた。
雪渓が遥か上で終わっているではないか。
8月の中旬なら、小屋のずっと下まで繋がっていた筈なのに。
一昨年の剣沢大雪渓でも感じた温暖化の影響

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s-P1010031クレバス_fi.jpg

DSC_9076クレバス_fi.jpg

DSC_8902大雪渓を行く_fi.jpg

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白馬尻から約30分登った場所から
雪渓に下りる
アイゼンを嵌め、歩き始める
伝わってくる雪の感触
嬉しい、たまらなく楽しい
巨大なクレバスの横をすり抜け登る

DSC_9031白馬大.2号雪渓_fi.jpg

DSC_9022大雪渓_fi.jpg

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DSC_8950大雪渓_fi.jpg

DSC_8968杓子岳_fi.jpg

一歩一歩、足を踏みしめ
その感触を楽しみながら
ゆっくりと歩く
至福の時間だ
この喜びのため、早朝
毎日トレーニングをしてきたのだ。

DSC_8986大雪渓ネブカ平付近_fi.jpg

P1010023大雪渓_fi.jpg

一瞬、ガスが切れ
山が姿を現す。
その明るく輝く光景
思わず我を忘れ
嬉しさで叫びたくなる。

DSC_8990大雪渓上部_fi.jpg

DSC_9000大雪渓上部_fi.jpg

DSC_9016山女子_fi.jpg

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晴れ間は、ほんの一瞬
大雪渓を
次々と
登山者が登ってくる。
僕は登ってくる人たちを見ながら
Berg Heil!!と叫んでいました。

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裏剱岳山旅 その5 最終回仙人池から室堂へ [山岳]

仙人池ヒュッテの宿泊者はわずか3名だけです。
前日まではすごく多かったそうですが・・
おかげで、風呂にもゆっくり浸かることができました。
僕以外は単独行の女性2人
一人は雷鳥沢から登ってきた若い女性
小柄で可愛い人ですが、すごい馬力です。
もう一人は真砂沢からテントとプロ用の大きなカメラ一式を担いで登ってきた
中年の女性
こんなところまで来る人は凄いですね!

DSC_1588仙人池残照-s.jpg

さて、日没の八ツ峰を撮ろうと待ち構えましたが。
空は一向に色付いてくれません。
赤く染まってくれません。
でも、これはこれで美しく
じっと、じっと眺めていました。

DSC_1649仙人池黎明-s.jpg

DSC_1662裏剣-s.jpg

翌朝、朝早くからカメラを構えました。
モルゲンロートに染まる剱岳を期待して・・・
空はあまり赤く染まらなかったけど・・・
朝日が山を照らしてくれたのは
ほんの数分だけ
だったけれど
多分、この光景を見るのはこれが最後だと思うと
八ツ峰の姿が見えるのが嬉しくて、嬉しくて
じっと
じっと
山を眺めていました。

さて今日の天気予報は雨
カメラをザックにしまい込み
剣沢小屋目指して下山です。
仙人尾根の途中から雨足が早くなり
上着を脱ぎ、雨具に着替えました。
雨中は体が蒸れないことが一番大事です。
同時に休憩時に体を冷やさないことが重要です。
山を旅するとき、自然のいい部分だけを
選択的に取り入れることなんて出来ません。
今回の山旅で、最後に雨が降ってくれました。
仙人尾根を下ると剣沢小屋まで
ずっと上りが続きます。
頑張るぞ!と自分に気合いを入れ直しました。
剣沢の大雪渓に来ると一安心
自分の歩幅、傾斜角度を自由に選べる
雪渓の歩行
雪好きの僕には堪りません。

P1010261マイナーピーク-s.jpg

懐かしのマイナーピークが見える地点に来ました。
最後にパチリ

やがて、雪渓は終わり登山道を一路
剣沢小屋へ
これがキツかった!

剣沢小屋はこれまでの小屋とは別格の美しさと
豪勢な食事
小屋の周辺の景色を見たかったのですが
雨で何も見えない。

P1010284雷鳥-s.jpg

翌朝早く小屋をで別山乗越から室堂へ向かいます。
途中、雷鳥を見ました・
2羽も!

P1010287雷鳥沢キャンプ場-s.jpg

あれほど賑わっていた雷鳥沢キャンプ場も
ひっそり
ここから室堂のターミナルまではもうわずか。

P1010304ベランダで一杯-s.jpg

室堂発 9時40分のトロリーバスに乗り、扇沢駐車場で車に乗り換え
奈川のベースに帰ってきたのが
午後の2時すぎ
早速、山栗さかなでお酒を一杯
堪りません!!

裏剱岳山旅 その4 目的の仙人池 [山岳]

DSC_1488仙人池-s.jpg

仙人池から見る裏剱 八ツ峰がよく見える。
この光景を見るため、トレーニングを重ね、やって来たんです。
ヒュッテで宿泊手続きを終えると、すぐに缶ビールを買って池の傍に
ヒエ~!
たまらなく旨い!
普、段山で酒はあまり飲まないのだけれど、
この光景を見るのは最後だと思うと
山に向かって乾杯を叫ばずにはいられない。
思えば、最後にここに来たのは丁度40年前の秋
休日勤務と徹夜実験を続け、
なかなか有給を取らせてくれない会社だったが
無理やり有給休暇を取り剱岳に来たのだ。
剣沢にテントを張り、源次郎尾根から剱岳を登り平蔵谷を下ったとき
膝を痛め
仕方なくテントを撤収し欅平に向けて山を降りたのだが
その時立ち寄ったのが仙人池だった。
痛めた膝をかばうため反対側の膝も痛め
途中から雨も降り出した。
たどり着いた仙人池の前でテントを張り、小屋に届けに行ったとき風呂に入れてくれたのを
昨日のように覚えている。
夜半、テントの周りを小熊がウロウロしていたのも
、(僕はテントの中にいて、小熊は見なかったのだけれど、得体の知れない動物がテントに触れたり、揺すったり、で不安な時間を過ごした。)いい思いでである。
小熊がテントの周りをうろうろしていたことは翌日小屋の人が教えてくれた。
それから欅平までは本当に辛かった。
膝の痛みはどんどん激しくなり、連日の雨は豪雨となり
這って道を歩く状態だった。
テントに食料、フォエーブス、コッフェル、カメラ、それにザイル、ハーケン、ハンマーなど登攀道具も持っていたため30kg越す重量。
ヒュッテから欅平まで3日閑もかかった。
欅平の駅を眼下に見たときは一歩も歩けない状態
仕方なくピケルを支点に崖を滑り降りるしかなかった。
・・・・
あの時は苦しかったなー
仙人池からの三日間誰とも出会わなかった。
過去を振り返ると、思い出すのは
苦しいことばかり

仙人池でビールを飲み終えると
ブラブラ
池の平の方まで散歩

DSC_1445雪渓-s.jpg

DSC_1449八ツ峰上部-s.jpg

DSC_1471小窓雪渓-s.jpg

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DSC_1493谷-s.jpg

DSC_1519仙人尾根から-s.jpg

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DSC_1560チングルマ-s.jpg

池の平の小屋が見えるところまで行き
ただこの景観を楽しむばかり。

裏剣岳 山旅 その3仙人池に [山岳]

真砂沢ロッジは、レトロな香りがする山小屋であった。
宿泊者は11人だけ
高齢者ばかりだったが、みんな現役の登山者ばかり。
長次郎登って平蔵を降りてきた人とか、八ツ峰やチンネ、北方稜線の話に盛り上がっているグループ
荷物置き場には登攀道具の数々がおいてある。
60歳過ぎても現役で登っている人がいるんだなと感心しました。
50年前ラーメンを食べに立ち寄ったことのある真砂沢の小屋は現在の小屋と違っていた。
まだクライミング技術も未熟なのに、食料も水も持たず一人でマイナーピークに挑戦したときのこと
マイナーピークの頂上でビバークし一峰目指すも
喉の渇きと恐怖心に見舞われ下山を始めるたものの、マイナーピークから下に降りれず
ルート探しに一日を費やす。
翌日、意を決してやっと眼下に見えた雪渓上に降りたつことが出来たが、水を飲を飲むことができ嬉しくて舞い上がってしまって
急勾配なのに無茶なグリセードをして転倒、すぐに静止したものの、立ち上がるとき再び転倒
ピッケルは紐ごともぎ取られ体は宙を舞った。
”宙を舞ったとき、これで終わりか・・”と思ったことを今でも覚えている。
だけど奇跡的に滑り台のような場所に着地、背中のザイルもクッションになって、擦り傷だけで済んだ。
気を失ったのかどうかわからない、しばらく体を動かすのが怖くて
じっとしている他なかった。
やっとのことで立ち上がり、必死になって下山した。
ピッケルは見つけることができたが、メガネは吹き飛んだまま、衣服はボロボロ、擦り傷で血まみれであった。
真砂沢小屋の近くまで来ると沢の水で血を洗い、怪我を隠し、小屋に立ち寄った。
そこで食べたラーメンの美味しさ。
小屋の主から、怪我しているのではないかと何回も尋ねられその度に
思い切り笑って”なんともないですよ”と答えた。
若いから突っ張っていたんですね。
それからテントを張っていた雷鳥沢まで帰る。
途中、別山乗越で見た天の川の美しさ
星明かりの中一人歩きながら、技術の未熟さを思い知った。
それから二日間、テントの中で痛みに耐えながら寝ている他なかった。
真砂沢ロッジの布団の中で、こんなことを思い出していた。
ほかにも苦しい思い出はたくさんあるのに・・

さて登山二日目の予定は目的の仙人池ヒュッテまで
余裕のあるプランである。
二股まで下って、それから仙人尾根を登るだけでいい

P1010133二股付近カラ三の窓雪渓-s.jpg

二股付近から見る三の窓雪渓
二股は大学山岳部に入部した年の夏山合宿でベースキャンプを張った場所である。
当時剱岳に夏山合宿するときは、この二股か真砂沢、剣沢にベースを置くのが一般的であった。
二股にベースを置くときは、室堂ではなく欅平からの入山が多かった。
もちろん私の所属していた山岳部も欅平から入山
途中の高熱隊道が苦しかったのを思い出します。
合宿そのものは、体調を下し途中下山してしまったので、
苦しい思いが残りました。

P1010151三の窓雪渓-s.jpg

仙人池尾根って、こんなにしんどかったっけ
意外の急勾配と距離
昔の記憶との落差に戸惑うのですが
見晴らしが良くなり三の窓雪渓が見えるようになると
疲れが吹き飛びます
自然と笑みがこぼれます

P1010188小窓雪渓-s.jpg

小窓雪渓が見えるようになると峠はもうすぐです。
この景色を見るために、
ここに来たんだ
嬉しくて嬉しくて

P1010198仙人池ヒュッテと後立山-s.jpg

やっと峠に来ました
今日宿泊する仙人池ヒュッテが見えます。
彼方には後ろ立山の山並み

左に見える白馬岳
小学生の頃、父親に連れて行ってもらった八方尾根スキー場から見たのが最初だった
山岳部に入った1年の春山合宿で雪上訓練、大雪渓からの登頂
入部後最初の北アルプスの山体験。
真冬の天狗原で天気の急変のため雪洞に閉じ込められた4日閑の思い出
夏の一ヶ月半の間の山小屋アルバイトの思い出etc
数々の思いが詰まった白馬岳
眺めることが出来て
嬉しくて嬉しくて
涙が出ると思っていたのが、笑みだけが溢れます。
思い切りベルグハイル!と叫んでしまいました。(笑)

裏剣岳 山歩き その2 [山岳]

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源次郎尾根や八ツ峰下部、マイナーピークが見える。
心躍らせ、岩に取り付いた日の頃

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剣沢小屋付近から雪渓に入れると思っていたのに
入れたのは、はるか下
地球温暖化のせいか、
40年の間に雪渓の雪の量は
激減している。
それでも雪の上を歩くと
嬉しくて嬉しくて
・・・
若い頃は、雪上歩行の訓練のため
剣沢は登山靴だけで歩いたが
今回は昔のタニアイゼンを装着
心地よい感触が
足の裏に伝わって来る。

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P1010100平蔵谷-s.jpg

雪渓をどんどん下ると迫り来る岩稜の間から
平蔵谷が姿を現す。
最後の剱岳登山の際、ここをグリセードで下った時
クレパスの飛び越えに失敗し膝を痛め
欅平まで這って降った日が思い出される。

P1010101剣沢を登る-s.jpg

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平蔵谷を過ぎると現れるのは長次郎雪渓
陸軍測量部による「剱岳の初登頂」はこの雪渓を登ってなされた。
若い頃の僕も
八ツ峰の上部縦走や、上部にある数々の岩場の登攀の際は
この雪渓から取り付いた。

P1010113真砂沢付近雪渓-s.jpg

P1010119真砂沢-s.jpg

岩稜の圧倒的な景観
風景への感動
懐かしき想い出
そして
雪渓をどんどん下っているうちに
沸き起こる
”今の体力で、無事戻ることが出来るのだろうか?”という不安
複雑な気持ち

味わう間も無く
今日の宿泊地
真砂沢に到着

裏剣岳 山歩き その1 [山岳]

剱岳は 
僕が岩と雪に憧れていた時代
20~30歳にかけて
汗と涙と血を流した
山である。
その後、剣岳に一度も登ることはなく
登山そのものも長男が中学に入学した年に
槍ヶ岳を訪れて以来
止めてしまった。
剱岳への想いは、そのまま封印したままであった。
二年前、年齢的にも体力的にも剱岳を訪れる最後のチャンス
が来たことを感じ
室堂から仙人池までの往復を歩くことを決意した。
雷鳥沢、剣沢、真砂沢、二股、
これまでテントを張りベースキャンプとしたことのある地点を結ぶ山旅である。
一年では無理と判断し二年間かけて体力増強と技術回復を計画し
トレーニング(筋トレ、ランニング)を開始した。
翌年のGWに乗鞍岳にのぼり、
夏の蝶ヶ岳、秋の白馬大雪渓は、悪天候で中断を余儀なくされたものの、
このGW蝶ヶ岳を登った。
剱岳に行くためのステップである。
剣に行くといっても頂上に登るつもりはない、
かって格闘した谷や尾根、岩、雪渓を
ただ眺めたいだけだった。
過去を振り返ることが少ない
私にも、そんな時期が来たようだ。

9月21日信州の奈川を出発
午後8時に扇沢の無料駐車場に着いた時には
数台分の空きスペースしかなかった。
胸を撫で下ろし、車中で一泊。

P1010042室堂地獄谷-s.jpg

扇沢からトロリーバス、ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスと乗り継いで
室堂に着くと、休むまもなく雷鳥沢目指して歩き始めます。
みくりが池を過ぎるとすぐに地獄谷
硫黄臭が鼻をつきます。

P1010049雷鳥沢より別山乗越-s.jpg

やがて眼前に現れるのは雷鳥沢キャンプ場と別山尾根

P1010050立山-s.jpg

立山を右手に見ながら別山尾根乗越を目指して歩きます。
楽勝のハズが
意外と”しんどい”
最後は10歩ぐらい歩いては
立ち止まってハーハー
春の蝶ヶ岳登山より
はるかに辛い
室堂からの登山は
スタート地点の標高が高く
高度順応が出来ていないせいか
低力の登山と比べ
辛いのだが
想定以上の辛さ

P1010069別山乗越から剱岳-s.jpg

別山乗越についたのはAM11時
予定通りではあったが
先行きに不安が募る
ここから眺める40年ぶりの剱岳
頂上の眺めより
一つ一つの尾根、谷、岩
に心奪われる
そうだったんだ、
剱岳への想いとは
剣岳の頂にあるのではなく
頂上に至るバリエーションルート、
岩と雪
そこに込められた僕自身の体験
そのものだったんだ。
これまで何故
剱岳に対しては
槍ヶ岳や穂高岳、白馬岳のように単純に感動することはなく
強い複雑な気持ちを持っていた理由がわかったうような気がした。

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別山乗越で10分休んだ後、剣沢山荘目指して
下り始める
あれ、こんなに下ったっけ
剣沢小屋前に着いた時、不安が心をもたげる
最終日の宿泊についてだ
今日の真砂沢ロッジ、明日の仙人池ヒュッテは予約済みで
最終日は予約のいらない別山御前小屋のつもりだったのだが。
剣沢小屋から御前小屋までの距離と高度差にすっかりおじけづいてしまった。
小屋の前で、妻に作ってもらった弁当を食べると
すぐに最終日の宿泊予約をした。

これま僕は山行で山小屋に泊まったことはほとんどない。
一人で登るときは
ツエルトを持って
歩けるところまで歩いて
適当なところで
ツエルトを被って寝る
というスタイルを取ってきた
小屋泊まりのように
場所を限定されるのは不慣れではあるが
装備の重さを考えると
今の自分には仕方がない。